【若手社員によるコラム連載 第2回】 コロナ禍が映し出した現代社会

・停止した社会

2020年。世界的な感染症の拡大は、私たちの日常を突如として停止させた。
外出の制限、学校の休校、企業活動の縮小といった事態は、社会全体に大きな混乱をもたらし、経済活動や日常生活に深刻な影響を与えた。
しかしコロナ禍の本質は、単なる出来事にとどまらず、日常が機能しなくなったことで、私たちがこれまで当然のものとして受け入れてきた現代社会の構造や価値観が、どのようなものであったのかが明確になったのである。

・働き方の限界

まず明確になったのは、働き方や制度における形式主義の問題だった。
長年必要性が指摘されながら進まなかったテレワークやオンライン化は、感染拡大による非常事態のもとで一気に普及した。
この事実は、「対面でなければならない」「出社してこそ仕事である」といった前提の多くが、必ずしも本質的なものではなかったことを示している。
コロナ禍は、新しい仕組みを生み出したというより、既存の制度や働き方の脆弱性を露呈させたとも言える。
同時に、現場に立ち続けることで社会を支えてきた人々の存在が、改めて強く意識されるようになった。技術やモノづくりの現場を支える人がいなくては、社会は成り立たない。その事実も、コロナ禍によって明確になった。
当社が関わる事業もまた、こうした「止められない現場」という支えを必要とするものである。その価値を、再認識する機会だったと思われる。

・日常の制限から見えた価値観

さらに、コロナ禍は個人の価値観にも変化をもたらした。
何を優先し、何を大切にするのかという判断基準が、見直されたのではないかと思われる。消費や移動が制限される中で、仕事の意味や時間の使い方、人との関係性を見直す人が増えた。
文化活動や人との交流が制限されたことで、それらが生活にとって不可欠な要素であったことに気づかされた面もある。

私自身、東京本社と千葉工場の二拠点で業務を行う中で、オンラインでの情報共有や業務の進め方を工夫する必要が生まれた。
距離があるからこそ、事前準備や伝え方を見直し、無駄を減らす意識が大きくなったことは、結果的に業務の効率化にも結びついた。

・経験と教訓

コロナ禍が映し出した現代社会とは、一時的な非常事態なのではなく、平時には見えにくかった課題が、非常時において明確になった社会の現実である。
この経験を短期的なものとするのか、それとも教訓として活かすのか。
可視化された課題から得られたことを、次の世代につなげていくことが、私たちに求められているように感じる。

2020年4月入社という特別な立場で社会に出た一人として、この経験から得た問いを持ちながら、日々の業務に引き続き誠実に向き合っていきたい。
そして、社会を支える人間として、自分に何ができるのかを考え続けたいと思う。

FAE Group H.K.